dan-matsu-ma

イアラー!

でんきあんかとわたし

 別れの季節だ。

 冷え性の辛さは冷え性にしかわかるまい。手足が冷える、という一言では片付けられない闇があるのだ。いくら厚着をしても、手足だけが水に漬かっているような冷たさ。靴下を履いても手袋をつけてもおさまるものではない、内側から冷えているのだから。エアコンをがんがん利かせた部屋のなかで、体中をかけめぐる寒気。手足を伸ばして眠ることなど出来ないのだ、足が身体から遠ざかっていくほど体温が下がっていくのだ、冷え性の辛さを知らない人間は寒さについて語るべきではないと常々思っているのだ。

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